物心ついた頃から、家の横には作業場がありました。
柱や梁を刻む音、ふわっと立ち上る木の匂い。
それらは特別なものではなく、私にとっては日常の風景でした。

大工だった祖父や叔父の背中を見ながら育ち、住まいをつくる仕事が、暮らしのすぐそばにある環境で過ごしてきました。
「いつか自分もこの仕事に関わるのだろうな」
そんな想いは、意識するよりも前に、自然と心の中に根付いていたように思います。
このブログでは、私が建築屋として大切にしていること、家づくりへの向き合い方、そして住まいに込めている想いについて、少しずつお話ししていきたいと思います。
設計のこだわり

私が手がける住まいのコンセプトは、高気密・高断熱を基本に、設計力・素材感・現場力にこだわり、「愛着の湧く家」をつくることです。
愛着が生まれる住まいは、暮らしの負担が少なく、自然と「心地いい」と感じられる家。
家族それぞれに落ち着ける居場所があり、リラックスできる空間があることが大切だと考えています。
心地よさを支えるために欠かせないのが、「温熱性能」と「現場力」。
そして、家族の居場所をつくるために重要なのが、「設計力」と「素材感」です。
住まいは、見た目のデザインだけでは心地よくなりません。
夏は爽やかに涼しく、冬はふんわりと暖かい。

そのための温熱設計を行うと同時に、それを確実に形にするための設計監理や現場管理にも、強くこだわっています。
単に部屋の広さや動線だけで間取りを考えても、それは必要な機能を満たすだけの空間になってしまいます。
居心地の良さにおいて私が大切にしているのは、「視線の抜け」と「居場所」をつくることです。
敷地条件を丁寧に読み解き、屋外とのつながりを考える。
周囲の緑を取り込み、空間をできるだけ広く感じられるよう視線の抜けをつくる。
その中に、家族それぞれの居場所をちりばめていきます。

さらに、素材にも強いこだわりがあります。
自然素材の魅力は、工業製品にはない経年変化を楽しめること。
「そとん壁」や「中霧島壁」といった自然素材は、ついた傷さえも思い出となり、味わいとなり、時には愛おしく感じられる存在になります。

私の設計では、住まいの中にできるだけ多く自然素材を取り入れ、素材そのものの心地よさを感じていただける住まいをご提案しています。
お客様との関係性
私が目指しているのは、地域密着型で「なんでも頼れる建築屋さん」です。
この人には話しやすい、頼みやすい。
まずは、私自身がそんな存在でありたいと思っています。
そのうえで、家づくりに対する想いに共感してくださるお客様と、一緒になって住まいをつくっていきたいと考えています。

家は、完成してからが本当の始まりです。
「愛着の湧く家」は、大切にされる住まいでもあります。
大切にされる家は、住まい手自身が気を配り、適切なメンテナンスや修繕を重ねながら、何十年、さらにその先へと住み継がれていきます。
私は、そんな日々の暮らしに寄り添い、困ったときには気軽に頼ってもらえる。
そんな関係性を、お客様と築いていけたら嬉しいと思っています。
お仕事のやりがい
小さなリフォームでも、新築の住まいでも、お客様から感謝の言葉をかけていただいた瞬間は、本当に嬉しいものです。
この仕事は、常にお客様ありき。
住まわれる方にご満足いただけることが、何よりのやりがいにつながっています。
私自身、建築が好きでこの仕事をしています。
だからこそ、つくるものには常にこだわり続けたいと考えています。

住まいは一つとして同じものがなく、常に新しい知識と設計技術が求められます。
学び続け、考え続け、手を動かし続ける。
つくり手として、これほど楽しく、やりがいのある仕事はないのではないかと感じています。
最後までお読みいただきありがとうございました。