
土地探しからご一緒させていただいた住まいです。
いくつかの候補地を検討する中で、ある日オーナー様から「この土地はどうでしょうか」とご相談を受けた場所は、一般的には敬遠されがちな旗竿地でした。
ただしこの敷地は、南側に約5mの路地幅があり、日当たりも良好。
旗竿地でありながら、実質的には南側に5mの道路が面しているような、明るさと開放感を備えた土地でした。
オーナー様の家づくりのイメージには、「庭を愉しむ暮らし」がありました。
この敷地形状であれば、デメリットと捉えられがちな条件を、豊かな庭と屋内の暮らしにつなげられる。
そう感じ、特殊な土地形状を活かしたプランニングをご提案しました。
結果として、旗竿地という条件そのものが、この住まいならではの魅力となり、プランを気に入っていただいての採用となりました。
「木蓮の家」というタイトルの通り、庭にはオーナー様がお好きな木蓮を望む計画としています。
※季節の関係により、造園工事は2026年3月頃を予定しています。
オーナー様が大切にされていたのは、自分たちが歳を重ねるのと同じように、住まいも年月を重ね、より魅力が増していくこと。
暮らしに寄り添いながら、少しずつ自分たちらしくなっていく家でした。
その想いは、私たち建築屋kateiが大切にしている「経年美化」「住み継ぐ家づくり」という考え方とも重なります。
外壁には、自然の変化を受け入れ、それを味として愉しめる板貼りをご提案。
杉板を一度焼き、炭化層を落としたうえで、ブラックに着色した焼杉材を採用しました。
焼杉の引き締まった黒の質感は、建物全体に落ち着きを与え、庭の緑と重なったとき、より情緒的な佇まいを生み出しています。


建物は総2階の構成とし、建坪をコンパクトに調整。
限られたコストの中でも、住宅性能や質を落とすことなく、空間の魅力を高める工夫を重ねました。
リビングには、庭との距離をより近く感じられるよう、ダウンリビングを採用。
床レベルに変化をつけることで、限られた面積の中にも自然と居場所が生まれ、家族が思い思いに過ごせる空間となっています。
2階に設けた図書コーナーは、ご家族それぞれが一人になれる場所として。
読書や仕事、趣味などを気軽に両立できる、落ち着いた居場所をご提案しました。
室内には、大工の手仕事による造作家具をはじめ、床材や現しの木梁、漆喰塗りなど、素材の質感を近くに感じられる要素を随所に取り入れています。
住まい手の時間とともに育ち、庭と建物が一体となって深まっていく。
そんな暮らしの「過程」を愉しめる住まいとなりました。






















■建物概要
竣工:2025年
家族構成:単世帯
床面積:92.7㎡(約28坪)/2階建て
建築地:豊橋市
耐震等級:許容応力度計算による耐震等級3+制震ダンパー
断熱性能:Ua値0.39、気密測定(中間時)C値0.2
長期優良住宅
「木蓮の家」施工中の記事はこちら
ファーストプランのご提案
地鎮祭
上棟しました
焼杉貼りを前に着々と進む外部仕上げ
気密測定を実施しました
着々と進行中
ウールカーペット敷き込み
現場で最終確認
