こんにちは。建築屋kateiの朝倉です。
先日、鹿児島県まで出張に行って参りました。
今回の目的は、日本一の工務店と言われる株式会社シンケンのシンケンメッソドを視察・体験するためです。
3日間、約10数名の方々と一緒に学ばせて頂きました。
まず着いて最初に訪れたのは、鹿児島市内にある住宅展示場内。
新品の大手ハウスメーカーのモデルハウスが立ち並ぶ中、一棟だけ明らかに味のある建物が建っておりました。
築24年のシンケンさんのモデルハウスです。
建物の高さや、佇まいを見ても他の大手メーカーさんには無い魅力が存分にあり、周りの全国規模のメーカーさんを相手にここまで支持をされているのも納得の建物でした。
深い軒の縁側の半外空間は、とても安らぎのある空間になっておりました。
今回の目的の一つでもある、『良い建物に触れること・体験すること』を早速感じさせられました。
続いて見学させて頂いたのは『ミナミの家』。
近々竣工する、シンケン社員さんの邸宅でした。
見た瞬間、入った瞬間、うわ良いなという感動がありました。
天井の低さだったり、隣に面している公園への抜けや窓の取り方。
特に楽しそうだったのが、隣の公園への立地を利用した、外ダイニングです。羨ましい。
シンケンさんの得意技で窓べは約30センチほどあえて上げて、掃き出し窓とはせずに人が腰掛けられるようなベンチスペースとしております。
私も窓辺ベンチは良いなと思っており、実際に参加者の皆さんと体験して、居心地いいね〜と話しておりました。
続いて訪れたのが、シンケンの迫社長の邸宅である、スタディハウス55とスタディハウス88です。
黒い建物の写真の方が、スタディハウス55。
白い建物の方がスタディハウス88です。
広大な土地の中に、外の空間や緑、丁寧にダイナミックにまとめられており、多くの実務者がここを訪れる理由が良くわかりました。
私が個人的に1番好きだったのは、スタディハウス88のダイニングに併設された、外キッチンスペース。
こちらでは、住まい手さんはもちろん、社員の皆さんも集まってワイワイすることもあるそうです。
周りに緑があって、天井も低くて涼しくて、とても居心地が良かったんですよね。
圧巻という程でしたが、お庭には水の仕掛けが。
雨水を溜めていて、ポンプで循環させ、川が流れておりました。シンケンさんの現場担当の方にお話を聞いたところ、この建物で1番苦労したのは、この水場だったそうです。
水面の光の反射で、軒裏に光が陰影となって現れておりとても綺麗でした。
リビング空間は大開口の木製サッシで構成されており、ベンチスペースによって窓際の居場所が最大限に引き出されておりました。
本当にどこを切り取っても絵になりますし、気持ちが良かったです。
スタディハウス55のリビングスペースは、トーンがシックにブラックでまとめられており、外の緑や風景がよりはっきり感じられるようにしているそうです。
確かに周りが暗い分、外がとても印象的に感じられました。
リビングはダウンリビングになっており、15センチ程下がっているため目線が下がり、また、窓際はベンチになっているので、より外の景色が近くに感じられるように工夫がされておりました。
続いて訪れたのは、2棟を見比べられる、小さなスタディハウス01、02。
建築コストが増大しているこの世の中ですが、大切なところは削らずにぎゅっとコンパクトにまとめた次世代のモデルハウスです。
佇まいはシンプルで、価格帯は抑えながら、シンケンさんの特徴である造作家具や木製サッシ、庭や外構は手を抜かず、とても魅力的にまとめられておりました。
こちらの建物にも外キッチンが併設されており、外の暮らしの楽しさや豊かさをより感じられるつくりになっていました。
内観は無駄な部分が一切なく、ガランドウなつくりになっているので、コンパクトながら開放感があり、家族の生活スタイルの変化に合わせて家具で間仕切りを変更したりなど、シンプルが故に効率のいい暮らしができるように計算されておりました。
続いては、近々竣工予定のシンケンオーナー様宅を見学させて頂きました。
親世帯、子世帯と2棟ならびに計画がされ、建物と合わせて敷地内の造園や外構も一緒に設計をされた邸宅になります。
こちらでは、シンケンさんの『ミケラン』に一緒に参加させて頂きました。
ミケランとはシンケンさんの造語で、ミケランジェロのミケランだそうです。
要約すると『微調整』のことで、建物が竣工をする前に、迫社長も含め関係者でみんな集まって、さらにより良い建物や空間になるように考え方や、設計思想、さまざまな事をハイレベルに議論を交わす場とされております。
これを行う事で、社員全員のレベルも上がっていきますし、ものつくりについての探究心が尽きることがありません。
実際に参加させて頂いたのですが、本当に濃い内容で、建物のこと、オーナー様のこと、今後の設計のこと、様々な面から見ても大変有意義な時間だなと感じました。
こういった取り組みは、弊社でもオマージュさせて頂いて、ぜひ実践していきたいと考えております。
最後に見させて頂いたのは、シンケン本社ビル内にある、マンションリノベモデルハウスです。
東三河の方にはマンションリノベはあまり聞き馴染みが無いかも知れませんが、この先非常に魅力ある選択肢の一つになります。
弊社でもリノベーションする場合もそうですが、無骨な感じではなくて、本物の木を使った温かみのある木のリノベーションにすると、とっても雰囲気が良いなと感じました。
ベッドが小高く山の上にあるようにつくられており、暮らしていてとても楽しそうだなと感じました。
さて三日間の内容を、かなりコンパクトにまとめましたのでわかりにくい部分もあったかも知れませんが、いかがでしたでしょうか?
今回の出張で、参加者の方々との交流も含め多くの刺激と学びを得ることができました。
早速私自身の設計もそうですし、弊社がさらにレベルアップできるように取り組んでいきたいなと思いました。
そして、学びだけではなくシンケン社員の皆さんは本当にあったかい方々で、終始楽しく過ごさせて頂きました。いずれまた必ず訪れたいなと思いました。
関わって下さった皆様、3日間ありがとうございました。